本マグロとミナミマグロは、どちらも脂のある高級マグロとして売られます。ただ、同じ魚の産地違いではありません。
本マグロは一般にクロマグロの流通名、ミナミマグロは南半球に分布する別種です。「本マグロだから上」と名前だけで決めず、部位、天然・養殖、生・解凍まで見るのが実際の選び方です。

「本」と付く方が本物で、ミナミマグロは代わりなのかと思っていました。そもそも別の種類なんですね。
本マグロとミナミマグロは何が違う?
| 比べる点 | 本マグロ | ミナミマグロ |
|---|---|---|
| 種類 | 一般にクロマグロ | ミナミマグロ |
| 別名 | ホンマグロ | インドマグロ |
| 主な分布 | 太平洋・大西洋の主に北半球 | 南半球の高緯度海域 |
| 売り場での位置づけ | 刺身向けの最高級品として扱われる | クロマグロに次ぐ高級品として扱われる |
| 共通点 | 赤身だけでなく脂の多い部位も利用される | |

マグロ全体の中での位置づけや、メバチ・キハダ・ビンナガとの違いから確認したい場合は、売り場で見るマグロ5種類の対応表へ戻ると整理しやすくなります。
「本マグロ」は厳密な一つの種名ではない
本マグロは、売り場や飲食店でクロマグロを指す呼び名です。少しややこしいのは、水産庁の資料でも説明されているように、太平洋クロマグロと大西洋クロマグロは別種だという点です。
「本マグロ」は便利な流通名ですが、生物分類上の一つの厳密な種名とは限りません。産地表示まで見ると、北太平洋側か大西洋・地中海側かを考える手がかりになります。
ミナミマグロをインドマグロと呼ぶのはなぜ?
ミナミマグロは、インドマグロとも呼ばれます。ただしインドだけにいる魚ではありません。南半球を広く回遊し、インド洋を含む高緯度海域が漁場になってきたことに由来する流通名です。
「本マグロ対インドマグロ」と商品名だけを見ると産地ブランド同士の比較に見えますが、実際はクロマグロとミナミマグロという別種の比較です。
味は本マグロの方が上なの?
水産庁はクロマグロをマグロ類の中でも最高級品、ミナミマグロをそれに次ぐ高級品と説明しています。ただし、これは流通上の一般的な位置づけです。目の前の刺身のおいしさまで、魚種名だけで順位付けできるわけではありません。
赤身と大トロを比べれば脂の量が違い、同じ部位でも天然・養殖、季節、鮮度、冷凍・解凍の状態で食感や風味は変わります。種類の違いより、部位や状態の違いが大きく感じられる場面もあります。

種類を比べていたはずなのに、売り場では部位や解凍状態まで一緒に見ないと答えが出ないんですね。
売り場で選ぶなら、どこから見る?

1.まず部位を見る
さっぱりした赤身が欲しいのか、脂のある中トロ・大トロが欲しいのかで選択が大きく変わります。魚種を比べる前に、食べたい部位を決めます。
2.天然・養殖と生・解凍を見る
同じ種類でも育った環境や流通状態が違います。「生」は冷凍されていないこと、「解凍」は冷凍品を解凍したことを示すため、食感や扱いやすさを考える材料になります。
3.種類と産地で好みを絞る
そのうえで、本マグロかミナミマグロか、産地はどこかを見ます。赤身から脂までの幅を楽しみたいなら本マグロ、濃い赤身と脂を好むならミナミマグロが候補になりますが、これはあくまで大まかな傾向です。
値段が同じならどちらを買う?
値段が同じなら、種類名だけで決めず、部位と状態を比べます。筋が強くないか、ドリップが多くないか、用途が刺身か漬けかも判断材料です。「本マグロ」という文字だけで選ぶより、自分が食べたい部位と状態に近い方を選ぶ方が納得しやすくなります。

次に売り場で見比べたいのは、同じ赤身中心でもよく並ぶメバチとキハダです。こちらは何を見ればいいのでしょう。
高級種ではなく普段使いの赤身を選びたい場合は、メバチとキハダの味・食感・用途の違いを比べています。

